看取り/終末期・緩和ケア

◎‘在宅で最期を迎えたい‘
と思われている患者様・ご家族様は遠慮なく、まずはご相談ください。

◎また‘在宅看取り(在宅ホスピスケア)で患者様・ご家族のチカラになりたい’
と思われる医療従事者の方はぜひ、一緒に働きませんか。

在宅看取り件数 1,593件 以上

 医療法人社団福寿会グループは、訪問診療での在宅看取り(在宅ホスピスケア)を行っています。2017年からは法人内の2つの医療機関での看取り件数は昨年までの延件数で1,593件、医師・看護師による在宅看取り(在宅ホスピスケア)に取り組んでいます。今年も含めると2,000件を超えます。
 ‘住み慣れた街で住み慣れた場で暮らしたい’という患者様の想い、その中で住み慣れた場である在宅で最期を迎えたいという想いを形にするために、訪問診療で在宅看取り(在宅ホスピスケア)で患者様の想いのお手伝いをさせていただいています。
 それは法人理念である『必要なときに、必要な人に、必要なだけ、トータルにサービスを提供していく』に基づく私たちの使命であり、訪問診療による在宅ホスピスケア、在宅緩和ケアというあり方があたりまえになってきたものと感じています。
 住み慣れた場(家や施設)で自分らしい生活を続けながら、病気による痛みや苦痛に対しては和らげる治療を行い、また寄り添うご家族のつらさにも医療チームで支援し患者様が過ごす時間をできるだけよくする、いわゆるQuaiity of lifeを目的とした在宅緩和ケアに取り組んでいます。

在宅看取りの一例をご紹介します。

疾患名:  COPD
年齢:   75歳男性
家族構成: 妻・長男 
状況:   肺機能が悪化し、腎不全・心不全を併発し回復を見込めず自宅看取りを希望して
      退院された。
      妻は軽度認知症、足が不自由で直接介護は難しい。長男は介護経験なし。
      介護ベッドと酸素が用意されていた。

 この状況で訪問診療に依頼があり、医師・看護師で初回訪問となる。
 看護師は療養環境を確認し、ケアマネージャー・訪問看護師と連携し吸引、酸素飽和度計準備、ベッドの位置を移動して療養環境を整える。
 24時間対応の訪問看護師が退院後の特別指示で2週間、以降毎週訪問での対応となるため、情報共有とファーストコール対応を依頼し対応してもらう。
 当初、介護経験のないキーパーソンである長男は薬の管理もできず、父親に触ることもためらっていた。何もできない自分に苛立っているように見えた。
 ケアマネージャーに相談し、ヘルパーの介入を依頼、訪問入浴の導入を行う。
 訪問診療の往診時に長男を中心とした介護の見守り・アドバイスを行い、担当医から状態をその都度ご家族に説明し、往診導入から1か月で長男も介護に自信が出てきている印象。
 食事がとれなくなり点滴を開始となるが、点滴ボトルの差し替えも長男に指導して実施できるようになるなど、長男の介護力も訪問看護師の指導等により変化していた。
 3か月後、逝去するまでには家族が体位変換、吸引、投薬、ゼリーなどの食事介助を積極的に行うまで、家族介護が変化していた。
 最期の4か月をお互いに支えあい、家族とともに過ごせたことは本人をもちろんであるが、患者本人の意思を尊重しご家族も納得した看取りができた事例である。